子どもとあそび―環境建築家の眼―
- 2008年9月18日(木) 00:13 JST
- 投稿者: kawamoto(oidc)
著 者: 仙田 満 |
ISBN: 4-00-430253-6 |
発行所: 岩波新書 |
発行日:1992年11月20日 |
I あそびの原風景 スポーツクラブ よりの抜粋
- 野球クラブやサッカークラブに入って年長の子どもたちやリーダーと交流することは、子どもたちにとって良いことである。スポーツを楽しむことは子どもにとって大事なことだ。スポーツを否定するつもりはない。しかし小学生の子どもにとって、ルールを自分たちでつくるあそびの方が重要に思える。私は体育やスポーツの苦手な子どもだったが、あそぶのは好きだった。多くの場合、自分勝手にルールをつくってしまったのだ。
- もちろん、私が子どものころから柔道や剣道などのスポーツのおけいこどとはあった。しかし、少なくともボールのスポーツはあそびだった。自由な服装で、ルールを自分たちでつくってあそんだ。ルールをつくることがポイントだった。
- いま子どもたちが入っているクラブとしてのスポーツでは、ルールはすでにある。自分勝手につくってはならない。与えられるものであって、決して自由ではない。(P38)
プレイフル・デザイン・スタジオ第1回ワークショップでは、こども目線・こどもゴコロで捉えた写真から、こどもの感性や思考・行動を表すキーワードを読み解くというグループ演習を行ったのですが、そこで参加者自らが最も評価したことばとして「Mineるーる」がありました。
これは歩道の敷石、間隔のある道路の縁石、モニュメントなどから、色や形の差をこども自身が自然と読み取り、白と黒、凹と凸、セーフとアウト、ONとOFFなどの自分だけのルールに変換して、同じ色の部分を歩いてみたりピョンピョンと飛んで行ったりして、遊びにしてしまうという行動を捉えて的確に表現したことばです。
仙田氏の著書「子どもとあそび」の中にも、表現は違いますが、こどもたちがつくるあそびのルールの重要性について言及した箇所があります。
「Mineるーる」がこどもOSを構成することばの1つであることが立証できたような気がします。
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